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聖書の学び
Title
信仰の量り(12)「信仰の四段階(2)」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2013-06-12
読むみことば: 第三ヨハネ1:2
覚えるみことば: 第三ヨハネ1:2
参考にするみことば: ピリピ2:5
教育目標: 前回に続いて、主をこの上なく愛する信仰の四段階の特徴と祝福について調べてみる。
信仰の四段階の人は主をこの上なく愛するので、どうすれば神に喜ばれるかと考えて、心からの信仰の告白とともに行いが伴います。前回、信仰の四段階は 1)主をこの上なく愛する信仰、2) 喜んで戒めを守る信仰、3)悪い者が触れることができないし、求めるものは何でも答えられる信仰だと言いました。続いて信仰の四段階の特徴と祝福について調べてみましょう。
4) たましいに幸いを得ているようにすべての点でも幸いを得る祝福が臨む段階
もともと神が最初の人アダムを造られた時は、いのちの息が吹き込まれた「生きもの」として造られました。その時のアダムは、神と交われる霊、そして霊の支配を受けるたましいとからだで構成されていました。
ところが、アダムが神の命令に従わず、善悪の知識の木の実を食べて罪を犯すと、「罪から来る報酬は死」という霊の世界の法則のとおり、アダムの霊が死んでしまいました。ここで「霊が死んだ」とは、霊が消滅した、なくなったということでなく、霊の活動が止まったという意味です。
霊が人の主人の役割をするべきなのに、霊が死ぬと、霊の支配を受けていた「たましい」が人の主人になりました。「たましい」とは、頭脳の記憶装置とその中に入っているすべての知識、そして、それを思い出して活用するすべての働きを総称したものです。人が生きていきながら何かを体験したとき、それを記憶して、思い出して、考えて、活用することが、すべてたましいの働きなのです。
霊が主人の役割をしていた時は、霊で神と交わりながら、神から真理の知識を受け入れていました。たましいの働きも真理であり、からだも霊が願うとおりに従っていました。しかし、霊が死んで神との交わりが途絶えると、敵である悪魔・サタンがたましいを通して人を支配していきました。結局、神が心に植えつけてくださった真理の知識が抜けていき、代わりに敵である悪魔・サタンが植えつける「真理に逆らうもの」が入ってきたのです。
歳月が流れるほど、人の心は真理に逆らうものに染まっていきました。それで、不順従の罪を犯したアダムの子孫は獣にすぎない存在になってしまったのです(伝道者3:18)。あらゆる偽りと姦淫、憎しみ、殺人、ねたみ、そねみなど、みことばに反する「真理に逆らうもの」の中で生きていくようになりました。
しかし、神は愛のお方ですから、イエス・キリストを通して救いの道を開かれ、この方を受け入れる者にはみな、聖霊を賜物として与えてくださいました。誰でもイエス・キリストを受け入れて、聖霊を賜物として受ければ、死んでいた霊が生き返って、御霊によって霊を生んで、御霊の人になるようにされたのです。これがまさに信仰が成長する過程であり、たましいに幸いを得ていくことです。
私たちが聖霊を受けた信仰の一段階を過ぎて、御霊に従おうする霊と、肉の願うことに従おうとするたましいとの激しい戦いを通り抜けて、ただ神のみこころどおり行うようになれば、信仰の岩の上に立つようになります。
さらに進んで、この上もなく主を愛する信仰の四段階に入れば、霊が人の主人になります。このように霊が人の主人としてたましいを支配し、たましいはしもべとして霊の指示に従う主従関係を回復したことが、まさにたましいに幸いを得ている状態です。[ピリピ2:5]に「あなたがたの間では、そのような心構えでいなさい。それはキリスト・イエスのうちにも見られるものです。」とあるとおり、主の心構えに似せられていきます。
霊がたましいを支配すれば、みことばである真理が心全体をつかさどるので、自分の思いや考えが勝手に働きません。聖霊が完全に心に働きかけるので、試練や患難を避けることができて、どんな状況でも守られます。つまり、肉の思いが徹底的に打ち砕かれて、心が真理そのものになると、完全な従順と行いが出てくるのです。
ですから、たましいに幸いを得ている人は、ただ全知全能の父なる神にすべてをゆだねて聞き従うので、神がその心と思いをつかさどって導かれます。だから、すべての点で幸いを得ていて、健康である祝福が臨むのです。また、やがて天国で永遠のいのちと祝福を味わうことはもちろん、この地上で生きていくのに必要な健康、物質、子ども、家庭、職場、事業の場など、すべてにおいて祝福されるのです(申命記28章)。
5) 代価を期待しないで神をただ愛する段階
信仰の三段階では、神を愛さなければならないことを知って悟るので愛そうと努めますが、信仰の四段階では、主をこの上なく愛するだけでなく、神をただ愛する段階です。仮に何かの試練や患難がやって来たとしても、心の底から喜びと感謝の祈りが湧き上がり、神を愛する心が変わりません。
神をただ愛するということは、どんな条件もつけないことを言います。熱心に忠実に仕えながらも、何かの祝福や答えのような代価を期待しないで、当然すべきことをしたと思うのです。
もし親が子どもを本当に愛しているなら、子どもに何かの代価を要求しないでしょう。ただ愛を与えることはもちろん、愛を与えられる子どもがいることに感謝して喜ぶのです。
このように神をただ愛する信仰の四段階では、主が救ってくださったという恩寵にあまりにも感謝して、その恵みに何をもって報いるか探り窮めます。それだけでなく、ただただ神が好きで、真理が好きなのです。ですから、神の国とその義とのために昼も夜も祈って、忠実に奉仕しながらも、何の代価も期待しないのです。
6) すべてのものを捨てて神を第一に愛する段階
この上なく主を愛する心になって、命令を完全に守り、たましいに幸いを得ているようになれば、神を第一に愛するようになります。それで、使徒パウロは自分の持っているすべてのものを損と思い、ちりあくたのように捨てたと告白しました(ピリピ3:7-9)。
イエス様は四福音書で、使徒パウロのようにすべてのものを捨てて、神を第一に愛する人々に、今のこの時代には百倍の祝福を受け、後の世では永遠のいのちの祝福を受けると教えてくださいました。「イエスは言われた。『まことに、あなたがたに告げます。わたしのために、また福音のために、家、兄弟、姉妹、母、父、子、畑を捨てた者で、その百倍を受けない者はありません。今のこの時代には、家、兄弟、姉妹、母、子、畑を迫害の中で受け、後の世では永遠のいのちを受けます。」とあります(マルコ10:29-30)。
私たちが愛する両親と子ども、妻と夫、兄弟と姉妹を捨てて、私たちに利益を与える家と畑を捨てるということは、この世に目を向けずに肉を断ち切り、霊である神を第一に愛するという意味です。
親と子、妻と夫、兄弟姉妹より神を第一に愛するからといって、家族に冷たくして、人としてすべきことをしてはならないという意味では決してありません。神の戒めに反することでなければ、むしろノンクリスチャンよりも家族に仕えて、家族の一員として全家を通じて忠実でなければなりません。主を信じない家族も、そんな姿に感動して救われるように、よく仕えることが神のみこころなのです。しかし、創造主であり、私たちの霊とたましいを生んでくださり、地獄の刑罰から救ってくださった神を信じるなら、誰よりも神のほうを愛することが当然です。
このように神を第一に愛すれば、すべてにおいて神が導いてくださるので、すべての面で少しも乏しいことがなく、上から聖霊に満されるようにしてくださり、まことの幸せが心に臨みます。心に悪がないから、永遠に変わらない霊の愛を絶えず与えて、すべての人を愛するようになるのです(第一コリント13:4-7)。
ところで、神を愛すれば、初めは神を信じない家族や友だちから迫害されることもありますが、続きはしません。たましいに幸いを得ていて、信仰の四段階になれば、かえって迫害が祝福に変わり、迫害していた人々から愛されて認められるようになります。天国にも報いが積まれて、この地上でも百倍の祝福を受けるようになります。
また、信仰の四段階では、御霊の実が結ばれるには結ばれますが、実の中でもあるものは詰まっていて、あるものはちょっと未熟な状態だと言えます。たとえば、愛の実はすぐれているけれど自制の実はちょっと足りないとか、誠実の実はすぐれているが柔和の実は欠けていることもあります。
すべての御霊の実が100%完全に結ばれるようになれば、ついに信仰の五段階に入るのであり、このような人はあらゆる分野において完璧な調和を作り出します。信仰の五段階に入って、すべての実が100%完全に結ばれた時でこそ、父なる神のお心の深いところまでも明らかに悟って、完全に聞き従えるのです。
したがって、神を第一に愛する信仰の四段階になったとしても、御霊の実を100%結んで、神のみこころのとおり完全に聞き従う信仰、キリストの満ち満ちた身たけに達するまで、信仰の行進をやめてはなりません。
* まとめと適用
1. 信仰の四段階についての説明で、違うものはどれでしょうか?
①霊が主人としてたましいを支配し、たましいはしもべとして霊に従う。
②心に悪がないので、聖霊の明らかな声を聞いて導かれる。
③霊の愛と御霊の実、八つの幸いの実が100%結ばれる。
④この上もなく主を愛する段階である。
2. 信仰の四段階に入れば、御霊の実、霊の愛、八つの幸いが臨むようになります。聖書のどこにあるのか書き入れてください。
①御霊の実:( )の( )章
②霊の愛:( )の( )章
③八つの幸い:( )の( )章
* 今週の課題
神の人間耕作の最高の実である信仰の五段階に至るまで、信仰の四段階の人が経るべき過程にも、入り口、停滞期、中期、終期があります。それぞれの特徴について考えてきましょう。
* 「用語」を知って力にしましょう!
「いのちの冠」
信仰の四段階になって三天層に入った人々に、神が基本的に授けてくださる冠である。彼らは主のために自分のいのちをささげる試練を通り抜けたからだ。世でもテストをパスすれば資格証明が与えられるように、主のためにいのちをささげる試練を信仰によって通り抜けた人に授けられる冠である(ヤコブ1:12、黙示録2:10)。
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